埋設配管に関するQ&A(後編)
dinno topics 2015-10-05

埋設配管に関するQ&A(後編)

前回の続きです。今回は結論を先に書きます。

土中埋設配管としてCD管はメーカーによって使えるものと使っても差支え無いものがある。

前編でも紹介しました通り、そのポイントはJIS規格(「JIS C 3653 附属書3(規定)管路式電線路に使用する管」)にあります。そしてその規格に適合するように作ってあるかそうでないかはメーカーによって違うのです。合成樹脂可とう電線管を作っている代表的なメーカー数社にこの件に関して問い合わせて答えが返ってきたメーカーは以下の2社。些細なことにきっちりと書面でご回答いただきありがとうございます。こんな質問にも丁寧に回答してくれるメーカーの姿勢が嬉しいですね。そして気になるその結果は。。。


未来工業製 使える
パナソニック製 使えない

となります。これは製品に優劣があるとかではなく、メーカーがその規格に適合することを意識して作っているかそうでないかではないでしょうか?パナソニックさんからいただいた回答の中にこういう文面があります。
「弊社CD管はコンクリート埋設専用としており、地中埋設管としては使用不可と判断しているため未確認※となっているためです。」(※CD管がJIS C 3653 附属書3の要件を満たすかどうか)
一方PF管は要件を満たしているため、地中埋設管として利用できるそうです。
そして未来工業さんの製品の場合、PF管CD管共に同規格に適合するように作ってあるそうです。

これらのことから、メーカーによる適合確認済み、未確認 の差はあるものの、CD管をコンクリート以外の埋設配管として利用することはあまり好ましくないという一般的な認識はみなさんのイメージ通りということで間違いなさそうです。そして 低圧屋外配線の場合、「JIS C 3653(電力用ケーブルの地中埋設の施工方法)」では、住宅構内又は車両その他の重量物の圧力を受けるおそれのない場所の施工に限り、PF管の使用ができる旨定められておりますので、それ以外の場所ではFEPなど頑丈な埋設配管を使用しなさいということなんですね。

CD管、PF管の使用場所について再度整理が出来、良い機会を与えてくださいました。合成樹脂可とう電線管工業会、並びに未来工業様、パナソニック様、ご協力ありがとうございました。同業者様にも参考になれば幸いです。

(もしこの記事の表現、表記、解釈に誤りがある場合はご指摘いただけると助かります。)

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