UPSの警報接点出力
現場紹介 2019-08-02

UPSの警報接点出力

UPSは停電時に電気が途切れると困るような機器、またPCやサーバーのように突然電気が切れて正常シャットダウン出来ないと故障の原因となるような機器に使用する設備です。日本語では「無停電電源装置」と表現されますが、一般的にUPSで通用します。
このUPS、本体の殆どがバッテリーで構成されており通常時はAC電源にてこのバッテリーを充電し続けています。そして非常時(停電時)にAC電源が切れると蓄電されたバッテリーから電気を放出することで、UPSに接続された機器の電源を確保します。もちろんバッテリーの容量、機器の消費電力によって連続して電源を供給できる時間が変わってきます。

さてこのUPSですが、上述したように急に電源が切れると壊れるようなPCやサーバーなどの場合、AC電源が途切れたタイミングでこれらの機器に正常シャットダウンするような制御出力を持ったものが多いです。シャットダウンのタイミングについては通常UPS側に設定可能で、「AC電源が切れ、UPS電源供給に切り替わってから5分後に正常シャットダウンへ移行する」といったような設定が可能です。

通常時UPSは常時充電された状態な訳ですが、数年使用しているとこのバッテリーも弱ってきて充電できる容量が少なくなってきます。寿命に近づくとUPS本体から音で知らせるアラームが出る仕組みになっていますが、 UPSが無人の遠隔地にセットアップされた機器の電源バックアップとして使用されている場合本体から出る音のアラームではだれもそれに気づくことが出来ません。

前置きが長くなりましたが今回の写真は、UPSのバッテリーの寿命が近づいた際にその警報接点出力を出すためのオプション基板をセットアップしているところを撮影したものです。今回はこの警報接点出力をSIMを内蔵したルーターを通じて管理者にメール通報する仕組みを構築しました。UPSの中でも下位モデルだとこれらの機能をオプション選択出来ないものもございますが、商用利用可能な中堅機種以上のクラスになるとオプション選択できる物があります。

UPSの交換用バッテリーは各メーカーから専用品が販売されており、簡単に交換可能です。

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