こだわり施工シリーズ 01
こんにちは。常に考える電気屋としてどんな施工をやっているのか。作業風景をご案内しようと思います。
今回は照明の取付時にケーブルの取り出し穴を開ける際、いかにゴミを出さないように、飛び散らさないように施工するか。
今、十字の印が付いた場所に穴を開けたい状況です。皆さんならこの状況でゴミを飛び散らさないようにする為に、どんな方法で穴をあけますか?
もちろん答えはひとつじゃありませんが今回はこうしました
1) 凹んだ場所に養生テープをこのように貼り付けます。粘着面は内側に向くようにしています。
2) この状態でゴミ受けのジャバラを電動ドリルにセットし、ホルソーを使って穴を開けます。こうすることで本来なら凹んだ部分から横に飛び散ってしまう切粉が養生テープにひっつくのと、仮に引っ付かなかったとしてもジャバラのゴミ受けに落ちてくれます。
3) 穴が開いたら貫通部分にケーブル保護用の管を入れ、コーキングを施します。
4)そして器具を取り付けて完成。(写真が斜めっててすみません、、、)
実はここ、食品会社様の材料保管庫です。庫内の温度は5℃くらいでしょうか。家庭の冷蔵庫の中で仕事をしていると思っていただければどれくらいの気温かイメージが沸くと思います。夏場にはありがたい現場ですが、さすがにずっといると寒いですのでジャンパーを着て仕事しています。
温度が低いという事は結露にも気を使います。庫内は乾燥していますが天井裏から湿気のある空気が下りてくると、そこで結露が発生します。ですので先ほどコーキングを施すと紹介しましたが、更に天井裏では断熱の為にウレタンフォームをケーブルの貫通部分に盛っています。
お気づきになった方もいらっしゃるかもしれませんが、開けにくいのにわざわざ「鉄板の凹んだ部分に穴を開けた」のには理由が有るのです。仮に結露が発生した際、水気が溜まりにくい鉄板の山の部分からケーブルを出すことで器具内に水が回るのを少しでも防ぐことが出来ます。もちろん器具を固定しているビスも凹んだ部分のみの施工となっています。写真では見えませんが器具の裏には断熱シートを張り付けてあります。
そして肝心のゴミが落ちない工夫もケースバイケースで手段を選択しています。今回は養生テープ+ゴミ受けジャバラでしたが、テープ付きの養生シートを使うときや、自作した掃除機付きのサークルカッターを使うなど。もちろんですが穴を開ける部分でも養生を行いますし、付近に置いてある商品にも養生をしています。
ひとことに「照明器具を取り付ける」といってもこのちょっとしたひと手間が大切だと思って私たちは日々施工しています。